オンライン介護実現を目指す「リハブオンライン(Rehab Online)プロジェクト」6月実証実験の中間レポートを発表

2020.06.12
プレスリリース

オンラインコミュニケーションで高齢者の”QOL向上”に貢献

デイサービス向けクラウド機能訓練ソフト「リハプラン」を運営する株式会社Rehab for JAPAN(本社:東京都品川区、代表取締役 大久保 亮)は、将来的な「オンライン介護」の実現を目指すプロジェクト「リハブオンライン(RehabOnline)プロジェクト」で実施した6月の実証実験の中間レポートを発表いたします。
 

■実証実験に参加した5名の高齢者すべてがオンラインでのコミュニケーションに成功

今回、5名の高齢者を対象に遠隔でのデイサービス事業者とのオンラインでのコミュニケーションを実施しました。

元々デイサービスの1日のスケジュールにある集団体操時間に、オンラインコミュニケーションの対象者を参加してもらうことでスムーズにオンラインコミュニケーションの運用を開始でき、大きな問題なくコミュニケーションを取ることに成功しました。

■実証実験で見えてきた高齢者の”QOL向上”、一方で今後の課題も

実証実験終了後、ご本人やそのご家族およびデイサービス事業者にヒアリングを行いました。
ヒアリングで出てきたポジティブな内容として、

「これからもまたやりたい」
「自宅で一人では続けられなかった運動がオンラインを通じてならできた」
「スタッフさんだけでなく、お友達みんなの顔がみられるのが嬉しい」
「自分の顔が映るから朝からお化粧したり、着替えたりして待っていた」
「時間が来るのを楽しみにしていた」

など、これまでデイサービスに通うことでしか提供できなかったコミュニケーションをオンラインを通じて提供できたことで、非常に楽しんで参加していただきました。

オンラインコミュニケーションを楽しみにしていただくことで、普段できなかった運動を自宅でもすることができたり、お化粧をしたりなど、QOLの向上にも大きく貢献することがわかりました。

一方で、今後の課題も浮かび上がりました。
主な課題としては、

「タブレットを一人で操作するのが難しい」
「取扱説明書に書いていない画面が表示されて困った」
「英語の画面が出てきて困った」

など、タブレットなどの機器を使い慣れていない高齢者については、家族のサポートの必要性が高く、一人で使用できる方も急な画面表示に困ってしまうなどの状況が発生しました。しかし、想定していたよりも、スムーズにタブレットを使いこなす場面もあり、オンラインコミュニケーションを繋げるまでのステップを簡素化したり、タブレットの基本操作を高齢者用に作ることで、解決できる感触を得ました。

今後は、説明マニュアルをより分かりやすくし、ご家族へのご説明やご協力の要請をお願いしていくことを進めるとともに、高齢者でも簡単に使用できるオンライン介護に特化したオンラインコミュニケーションサービスの自社開発を前向きに検討していきます。

■実施後のヒアリング内容

[Aさん]
80代、女性、要支援1、独居

▼良かった点
・私は元々デイサービスに1日/週しか利用できなかったけど、オンライン会話は週に4日もやった。これからもまたやりたい。
・デイサービス利用以外の曜日は、一人で運動とか正直できなかったけど、みんなでやるのは続けられた。
・私はひとり暮らしだからみんなの顔が見えるのは嬉しい。
・デイサービスがない日は、化粧もせずに寝巻きのまま過ごしていることが多いけど、自分の顔が映るので朝からお化粧をしてシャキッとする。
・バッテリーが10%になりましたと画面に出たけど、充電すればいいってすぐにわかったし問題なかった。

▼困った点
・タブレット操作は取扱説明書に沿ってできたけど、説明書に書いていない画面が表示された時に困った。他はそんなに難しいことはなかった。
・画面を大きくするのができないことあった。

[Bさんの娘さん]
90代、女性、要介護1、娘と同居

▼良かった点
・母もオンライン会話の時間がくるのが楽しみにしている様子だった。
・家族が操作する中では、オンライン会話を繋ぐまでのステップは問題なくできた。
・オンライン会話中は、wifiは繋いでいないけどスムーズに会話ができました。

▼困った点
・母が一人でタブレットをするってなったら難しいけど、家族と一緒に取り組めば問題はない。ただ、家族がいない時間帯にできるかは課題です。

[Cさんの娘さん]
80代、女性、要支援1、娘夫婦と同居

▼良かった点
・デイサービスに行かない日でもオンライン会話で高齢者同士やスタッフさんの顔が見えるのは安心するし、母にとって凄くいい取り組みだった。
・今回の検証が終わった後でも家族がいる時間帯ならまたやってみたいと思う。

▼困った点
・会話はできたが、歌を一緒に歌った時に音が遅れ流ことや途切れることがあった。
・家族のサポートがないとタブレット操作は難しかったと思う。
・特に英語が出てくる画面がわからない。

[協力デイサービス事業者 カルチャー型デイサービスセンターサロン de Day 代表 鈴木様]
・5名中3名が家族と同居中の利用者さんでしたが家族が非常に協力的でした。
・利用者さんの家族もオンライン会話を通じて一緒に体操に取り組むという新しいサービス提供の形ができました。
・元々、週に2日オンライン会話の予定だった利用者の家族からもっと参加させたいという声がありました。
・想定していたより、皆さんタブレットを使用することができました。高齢者は好奇心大盛で、新しいことにチャレンジすることが好きな様子でした。

■実証実験の概要
・期間 :2020年5月23日〜6月22日
・対象者:5名

【オンラインコミュニケーションの実施内容】
・生存確認
・健康状態の確認
・痛みの状態の確認
・運動指導

【オンラインコミュニケーションの実施状況】
・1日/週が1名
・2日/週が2名
・3日/週が1名
・4日/週が1名

【対象高齢者の要介護度】
要支援1:2名
要介護1:2名
要介護2:1名

■協力デイサービス事業者
法人名:株式会社 花咲み
事業所名:カルチャー型デイサービスセンターサロン de Day

【リハプランについて】

リハプランは、機能訓練業務を誰でも簡単・安心・効果的に行える「デイサービス向けクラウド機能訓練ソフト」です。最新の高齢者データベースをもとに2,500種類、500セットの目標・運動プログラムから最適な計画・訓練を自動で提案。リハビリ業務に必要な全ての機能があり、職員の書類業務負担を軽減、介護事業所の差別化・売上アップを支援します。
URL:https://rehaplan.jp/training/

<会社概要>
・称号:株式会社Rehab for JAPAN(リハブフォージャパン)
・創立:2016年6月10日
・代表者:大久保亮
・所在地:東京都品川区西五反田8丁目8-15カーニープレイス五反田8F
・資本金:268百万円(資本準備金含む)

<本件に関するお問い合わせ先>
会社名:株式会社Rehab for JAPAN(リハブフォージャパン)
メール:contact@rehabforjapan.com